来る4月の半減期では86-115EH程度のハッシュレート減を予想。次世代リグは20J/TH未満の世界に突入
HASH WAR
4年振りのビットコイン半減期が4月20日頃に迫る中、マイニング業界は予測不能な混迷期に突入。
本投稿時点でネットワークハッシュレートは約600EH、これは過去一年で概ね倍増している。
このハッシュレート急増により、現物ETF承認後の上げ相場にも関わらず、ハッシュプライスは概ね横ばいで推移。
来る4月の半減期ではブロックリワードが6.25 BTCから3.125 BTCへと半減するため、ネットワークハッシュレートが15-20% / 86-115EH減少するものと予想されている。
また2024年末のハッシュレートは675-725EHに達すると予想。
次世代リグ
2023年後半以降、次世代SHA-256リグがリリースされ、効率性は20J/TH以下の水準に突入。
2月には待望のBitmain 21シリーズが出荷された。
S21
S21は17.8J/THの効率性を誇る最先端機種の一つ。
電気代が7cents/kWhとすると、半減期後、ビットコイン価格が10万ドルでハッシュレートが700EHの場合、S21は日次売上$12.9/粗利$6.9。例えば本体価格$3,500の場合、ROIは508日。(* 取引手数料は考慮せず)
一点注意したいのは、S21は過加熱の噂がちらほら。
当データセンターのS21は今のところ問題ないが、特に夏場の温度管理は要注意。
ワイルドカード: 取引手数料
取引手数料はマイナーにとっての予測不能なアップサイド。
Ordinals等の新規格により、ブロックスペースのNFT等への利用が活発化。それにより発生する取引手数料はマイナーにとってもはや無視できない金額。
2023年後半には、取引手数料がブロックリワードの約25%の水準にまで増加。これは半減期後のブロックリワードの約50%に相当。
この傾向が続けば、半減期によるマイナーへの悪影響はかなり低減される。またビットコインのブロックスペースの活用はまだまだ始まったばかりであり、今後さらなるアップサイドも期待される。
一方、これはブロックスペースの”乱用”とも考えられ、将来的にOrdinalsがBANされる可能性もある。
この取引手数料は、今後どうなるか予見不能なワイルドカードではあるが、ネットワーク生態系を持続可能とするための一つの可能性でもある。
マイニングプールが取引手数料をネコババする場合もあるので、プール選びの際は注意。
最新のfee-to-reward ratioはHASHRATE INDEXで確認可能。