イーサリアム以外のGPUマイニングは間もなく熾烈なレッドオーシャンに。イーサリアムが残り約2年のマイニング期間を終えるとGPUマイニング産業はこの世からほぼ消滅
今月Beacon Chainがローンチされ、ついにイーサリアムはイーサリアム2.0への移行フェーズ0に突入!
2022年(もしくは2021年)に予定されているフェーズ1.5によりイーサリアム1.0メインネットはイーサリアム2.0に統合されProof of Workも終了予定。これによりイーサリアムのマイニングは終了!!
さて、残された2年の期間とその後マイナーには何が起こるか?
ハッシュレートとDAGファイルサイズ
イーサリアムマイナーにとって、増え続けるDAGファイルサイズは頭痛の種。今月ついにDAGファイルサイズは4GBに到達し、4GB以下のVRAMマイナーは利用不能に。目下ハッシュレートは約290 TH/sで推移しているが、今後ハッシュレートの急激な減少を予想。
マイニングの終了が予定されている2022年にはDAGファイルサイズは5.2GBに到達予定。6GB以上のVRAMのマイナーでのマイニングを推奨。
COINTELEGRAPHの記事によると、3月時点(約180TH/s)でネットワークハッシュレートの約40%(約70TH/s)はBitmainのASIC (E3)由来。8BTCの記事によると2月時点でハッシュレートの約60%(約110TH/s)は4GB GPU由来。
4GBマイナーの寿命を延命するソフトウェア・ファームウェアも発表されているものの、基本的に4GBのマイナーは徐々にイーサリアムのマイニングを停止し、合計およそ100TH/s以上ものハッシュレートが徐々に消失されるものと予想。
イーサリムマイナーはどこへ向かうか?
12月24日時点の一日当たりマイニング報酬を比較するとイーサリアムとその他のGPUマイニングコインとでは文字通り桁違いの差。
イーサリアムクラシックのThanos導入により、4GBのイーサリアムマイナーはイーサリアムクラシックマイニングへの移行が可能に。とはいえ100TH/s以上のマイナーの移行を受け入れるキャパシティーはイーサリアムクラシックにはなく、その他のGPUマイニングコインも状況は同様。4GBのイーサリアムマイナーの大移動に伴い、イーサリアム以外のGPUマイニングは熾烈なレッドオーシャンに。安い電気代のGPUマイナーのみ生き残り可能と予想。
一方イーサリアムは、残り2年の余命期間、新規投資は限定的でハッシュレートの上昇も緩やかとなり、またビットコインの半減期ラリーに伴いイーサリアム価格も堅調に推移するものと想定。2年間限定のマイナー天国を予想。
2年後のイーサリアムマイニングの停止に伴い、GPUマイニング産業はほぼ消滅し、XMR/ETC/RVN等の小規模低電気代マイニングのみ細々と継続されるものと推測。
クラウドコンピューティング~GPUマイナーの新たなるフロンティア
自分達では気づいていないが、GPUマイナーは実は”クラウドコンピューティング“の世界で圧倒的な競争力を持っているものと推測。
私自身人工知能のデベロッパーであり、機械学習モデルを学習させる際Paperspace等のクラウドGPUを利用。Paperspaceは単にTensorflow等人工知能パッケージがインストールされたLinux/WindowsのGPUマシンへのリモートアクセスを提供。
こういった人工知能やゲーミング向けのクラウドコンピューティングでは、主要なコストはGPUとコンピューターと電気代。GPUマイナーは投下資本回収済みのGPUと安価な電気代へのアクセスを持っており、クラウドコンピューティングとの相性は抜群。圧倒的な価格競争力でクラウドコンピューティングの世界の台風の目となる可能性。
今後GPUマイナーとクラウドコンピューティング会社との提携ニュース等が出てくるものと予想。グッドラック!
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